当院では日本消化器内視鏡学会 内視鏡専門医の院長が全例を担当します。
私は消化器外科の出身ですが医局に入局した当初から内視鏡の習得をめざし、外科学会より先に内視鏡学会に入会しました(笑)。
その後は外科での内視鏡検査はもちろん、関連病院にて内科の内視鏡専門医の先生に師事し基本をたたき込まれ今に至ります。
内視鏡は最新のオリンパス社の器機を使用しております。
またNBI(特殊な波長の光を組み合わせた観察や画像処理)によってこれまでわかりにくかった病変も発見する事が可能となってきました。
内視鏡は他にも富士フィルム社やペンタックス社がありますが、私は初めて内視鏡を触った時からオリンパス一筋。最も高価ではありますが(笑)そこは譲れず一番使い慣れた内視鏡を一貫して使用しております。
極細の経鼻内視鏡を全例に使用します。鼻からの検査は舌根(舌の奥の根元の部分)に触れないで挿入できますので嘔吐反射(オエッとなること)が殆ど無く検査可能です。(鼻の内部が狭い場合は、反対側の鼻あるいは口からの挿入に変更する場合もあります)
なお鼻炎等で鼻からの検査が不可能もしくは苦手な方も、経鼻用の細い内視鏡を口から挿入することでなるべく負担を少なく可能な限り苦痛のないよう心がけております。極細といっても最新の内視鏡は画像が鮮明でしっかりと観察できますので安心です。
私も胃カメラはこれまで数千件行ってきましたが、自分で受けるのは得意ではありません(笑)。しかしこの細い内視鏡なら口からでも(私はアレルギー性鼻炎があるので鼻からの挿入が難しい)比較的楽に受けられると実感しました。
さらにご希望があれば鎮静剤(静脈麻酔)を用いてウトウトした状態で受けることができます。
(お仕事などの都合で鎮静剤が使えない方は起きたまま鼻や口から検査を受けることも勿論可能です。)
鎮静剤を使用した後はしばらくぼーっとした状態が続きますので、検査後はストレッチャーにそのまま横になった状態で半個室のリカバリールームに移動しゆっくりお休み頂けます。
半個室(ロッカー完備)のリカバリールームで着替えや検査後の休息がとれるようにしております。
カーテンのみで間仕切りされている施設も多いとは思いますが両サイドを壁でしっかり間仕切りしてありますので安心して着替えをしたり休息をとれます。
胃カメラと大腸カメラを同時にできれば食事の制限等も1日で済みます。
なお状態によって同時に行えないケースもありますので、出来るかどうかは事前に外来で医師が判断いたします。
「胃カメラ」と言っても正確には口の中から始まり、のど(咽頭、喉頭)、食道l胃そして一番奥の十二指腸までしっかり観察することができる検査です。
当院での胃カメラ検査では、最新の器機を導入することで極細の内視鏡にも関わらず、従来のものより鮮明なハイビジョン画像で観察できるようになりました。
また画像強調システムも併用し、これまで見つけにくかった非常に小さな病変や通常の組織と見分けにくい厄介な病変も見つけることが可能になっております。
また異常が疑われる場合は「組織生検」と言い、粘膜を小さくつまんで採取し異常な細胞(炎症やがん等)の有無を顕微鏡でチェックする病理検査に提出して詳しく調べることも可能です。
胃カメラの最も重要な検査理由にがんの早期発見があります。我々消化器を専門にする医師が最も大切にしているのは「早期の胃がんを発見すること、見逃さないこと」です。医学生でも分かるような大きながんを発見するのは誰でも出来ますが、早期のはっきりしない病変を拾い上げることに細心の注意を払います。
近年がんは早期発見すれば完全に治療することが可能になり、特に食道がんや胃がんは初期で発見できれば外科手術ではなく胃カメラでの内視鏡治療も可能となるため、症状が無くても定期的な検査がより重要となっております。
※特に下記のような「がんのリスク」がある方は定期的に検査をするのがよいとされております。
1,来院しましたら、受付を済ませお待ちください。その後スタッフが検査当日の絶食や内服薬の服用の有無を確認します。
2,胃の中の泡を無くす液体のお薬を飲んでいただきます。
3,鼻から検査を希望される方は左右の鼻に麻酔剤を入れしっかりと浸潤するまで数分待ちます。
口からを当初から希望された方は口から麻酔剤を含んでいただき、喉の奥に貯めるようなかたちで数分待ちます。
4,鎮静剤を使用する場合は点滴を取ります。この時点では眠くなるお薬は入っておりません。
5,喉に麻酔スプレーも追加します。
6,左を下にして横向きになり、マウスピースをしっかり噛んでもらいます。
7,鎮静剤を使用する場合はここで鎮静剤を医師が必要量慎重に注射します。
8,胃カメラを挿入し検査を始めます。検査は約5分から10分です。
9,鎮静剤を使用した場合は、そのままストレッチャーでリカバリー室へ移動し1時間前後休んでいただきます。
10,診察室に入って頂き検査の写真をご覧になりながら結果を説明をし終了となります。必要な場合はお薬の処方などもあります。
※検査前日から当日のお願い